Dr.藤田の健康コラム

  •  介護保険について個人的なことも交え思うことを書きます。家族家庭が大きく変わってきたのが60年ちょっと前のことだと思います。そのころ私は大家族で育ち、よほどでない限りお産も病気養生も自宅でする時代でした。お風呂は銭湯か「 …

    認知症編(第十回) Dr.藤田の健康コラム 

  • 認知症というと脳の病気でしょう?と思われると思います。実は脳は血流をもらって、酸素をもらって、糖分などの栄養ももらって生きています。その供給元は脳の外にあるのです。脳の重さは1300グラム程度、体重60kgの人であれば、 …

    認知症編(第九回) Dr.藤田の健康コラム 

  • 認知症を引き起こす病気を説明してまいりましたが、今回は治る、ないし良くなる可能性が高い疾患を説明します。脳外科的病気としましてはまず脳腫瘍です。良性の髄膜種でかなり大きくなって認知機能の低下を起こすことがあります。悪性の …

    認知症編(第八回) Dr.藤田の健康コラム 

2025年の抱負

新年あけましておめでとうございます。

おかげさまで開院して三度目の新たな年を迎えることができましたこと、地域の皆様に感謝申し上げます。

ここ数年頭痛、特に片頭痛の予防注射治療が進歩しました。
90%以上の有効率です。受験など大事な時や、仕事や家庭に打ち込めない女性の悩みを大きく解消してくれました。

また、認知症の予防に欠かせない睡眠の悩み、特に睡眠時無呼吸症候群の方が多くおられます。
認知症の早期発見のみならず、壮年中年期からの予防治療に力を入れております。
もちろん、脳神経全般の診療をグレードアップするべく頑張っております。

巳年です、新たに脱皮して一歩一歩進歩し続けるように、新たな年に、心新たに臨みます。
今年もどうぞよろしくお願い申し上げます。

長生きを楽しみ、百寿を目指す。

新型コロナウイルスのパンデミックの恐怖はだいぶ緩和されました。
しかしながら、2020年からの二年間で日本の平均寿命は2年近く低下した近年まれにみる事態となりました。
現在でも65歳以上の年代では、新型コロナ感染症は重症肺炎の原因ですので、年配の方々はなるべくワクチン接種を受けてください。

さて2023年になって、やっと日本人の平均寿命は延びて女性87.14歳、男性81.09歳になりました。
女性の二人に一人、男性の4人に一人が90歳以上まで長生きするといわれています。
昭和の終わりに比べると倍以上の割合で、90歳の卒寿を迎えられます。

でもなぜ男性の方が6年も早死にするのでしょうか?理由は複数あります。
男性は危険業務に就くことが多く事故に巻き込まれやすいこと。又男性の方が一般的に健康に無頓着で、アルコール過飲や喫煙の問題もあります。
女性ホルモンは動脈硬化予防や血圧にも関連があり、心筋梗塞や脳卒中は圧倒的に女性で少ないことも大きな理由です。

さて大きな問題は癌死亡・心臓病が増えていることです。
減り続けているものの後遺症の大きさからみて脳卒中も大きな問題です。
この三つの病気は、三大死因の疾患と位置付けられています。では、この三つの疾患がこの世からなくなれば一体何年寿命が延びるのでしょうか。
答えは9年です。高齢になりますと肺炎が増え、腎臓肝臓の疾患も増えますので、三大死因が克服されても、寿命は簡単に100を超えません。
でも三大死因への対処で女性96歳、男性90歳は夢ではなくなりました。

学会で提唱する「日本人のためのがん予防法(5+1)」は、1塩分を含めた食生活の見直し、2節酒する、3禁煙する、4運動する、5適正体重を維持する、6最後に肝炎ウイルスやピロリ菌などの感染症に対処する、です。感染症以外の5つは、脳卒中および認知症予防の項目とまったく一致します。もちろん予防率は100%ではありませんので、がん検診などで早期発見早期治療が必要です。
次いで脳卒中予防です、1高血圧の治療、2糖尿病の治療、3不整脈対策、4禁煙、5節酒、6高脂血症対策、7塩分と脂肪を控える、8運動、9太りすぎはだめ、10脳卒中起きたらすぐに病院へ、です。9番までは認知症予防と同じです。

最後に認知症予防です。2024年夏にLancet誌に報告されました。
1若年期の教育の不足、2から11番目は中年期の因子です。2難聴、3高LDLコレステロール血症、4うつ病、5頭部外傷、6身体活動の欠如(運動不足)、7糖尿病、8喫煙、9高血圧、10肥満、11過度の飲酒、12から14は高齢期の因子です、12社会的接触の欠如(孤立)、13大気汚染、14視力低下です。
1の教育の不足は趣味やサークル活動・寿大学で対策可能です。2難聴4うつ病14視力低下は医療機関で対応可能です、補聴器を恥ずかしがらないでください。
13大気汚染の原因として、家庭内では電子タバコが挙げられますので、注意してください。
5の頭部外傷はボクシングのパンチドランカーで証明されています。スポーツ外傷に注意してください。
大問題は12の孤立です。例えば、今日行くところがある、今日会う人がいる、今日することがある。ほんのわずかでよいのです。
散歩する会話する、ちょっとおしゃれ。お茶を飲む友人がいる。とても大事なことです。

三大死因を避けられても、足腰が弱かったり、認知機能が落ちてしまったりして、そこで誰とも接触がない、応援を頼まず孤立してしまう、そういう人生を選択すると長生きをしても楽しみも何もないということになりかねません。

Lancet誌でまだ取り上げられていませんが、睡眠が大きな健康要素です。
眠っている最中に、脚がむずむずして眠れない、悪夢をみて大声を出してしまう、朝方こむら返りを起こして目が覚める、いびきがひどく呼吸が頻繁に止まる、こういう状態になると、寝ている間に記憶の強化ができないこと・脳のごみ(アミロイドβ)を排泄できないがためにアルツハイマー型認知症になりやすくなります。睡眠に問題を抱えている方は早めの対処が必要です。
オレキシン拮抗薬という体に優しい睡眠薬が今三種類使えるようになりました。睡眠医学の発展には目を見張るものがあります。

結びに、生活習慣病を避ける、足腰を少しでも達者にする、ボケもそれなり年相応、そういう人生を生きて、きんさんやぎんさんのように笑顔で毎日生活したいものです。
いつまでも一人で自分のことを何とかすることも大事ですが、いずれ困る前に保健医療、福祉介護を頼ってください。
「いま・ここ・わたし」を一人だけで完結せずに、地域のつながりを大切にして、長生きを楽しみませんか。

当院について

藤田先生 当クリニックは、令和4年10月に、創業となりました。平成3年にオホーツクの地で全国レベルの脳神経外科診療を行うと網走脳神経外科病院を立ち上げた橋本政明先生の理念に共鳴した多くの医師が多職種が網走に集合し、診療を行ってまいりました。

時を経て、運営内容は大きく変わりました。人口構造は大きく変われども、未然に防ぐ、早く診断し、早く治療をするという原則に変わりはありません。まして広大な北海道の地でアクセスの遠さをカバーするには選択と集中だけではカバーできません。小さな拠点でカバーするしかないと考えています。

基礎疾患の治療技術の向上、健康管理に対する意識の高まりによる疾病構造の変化はありますが、地域の患者さんから求められる病院の役割は、大きく変わりません。

生涯のかかりつけ医として患者さんの要望にきめ細かく応えられる医療を目指します。現在は検査体制を整えている最中です。加齢医療の最たる領域である脳神経外科、物忘れ外来、に加えて、禁煙外来、脳ドックなど、高度な専門診療を目指して

これからも、地域の皆様へ充実した医療サービスをお届けしてまいります。

診療時間

受付時間
午前受付 8:30〜11:30
午前診療 9:00~12:30
午後受付 13:00〜16:00
午後診療 13:30~17:00

休診日:土曜、日曜、祝日

訪問診療日:水曜 13時~14時
※毎週水曜日は訪問診療日のため、午後の診察は14時以降となります。ご了承ください。

第2土曜診療日:土曜 受付時間:8時30分~11時00分  診療時間:9時00分~12時30分

当院の取り組み

当院では、皆様のお役に立つため次のことに取り組んでおります。

各種イベント

  • 健康教室

    患者さまや地域の皆様を対象に、脳卒中予防などの生活習慣病対策・認知症予防の対策について、定期的に健康教室を開催します。

  • 地域講演会

    地域に出向いて、講演会を開催します。地域の自治会館などで近場で気軽に立ち寄れる場所での講演会です。お気軽にお問い合わせください。

当院では、スタッフ技術向上ため次のことに取り組んでおります。

当院の取り組み

  • 院内多職種勉強会

    当院のスタッフ勉強会を随時行っております。医療のみならずすべての関係職種の勉強会です。知識の研鑽だけではなく、生活機能の向上につなげることが目標です。特別講演の際には、関係機関への公開を予定しております。

当院では、感染防止のために、次のことに取り組んでおります。

感染対策

  • アルコール除菌

    当院では感染症予防と致しまして、ご訪問のお客様及に消毒液での除菌をお願いしております。 当院入口に消毒液を配置いたしておりますので、手指の消毒についてのご協力、ご理解の程宜しくお願い致します。

  • 検温

    ・非接触型の体温計にて体温測定を行います。
    ・発熱が確認されたお客様には、診察をお断りさせていただく場合がございます。

    マスクを着用頂き手指消毒にも努めて頂ますようお願い致します。
    また、体調不良のある場合はご来院をお控えいただきますようご協力をよろしくお願いいたします。
    お手数をおかけしますが、ご協力くださいますようお願い申し上げます。

  • 設備、器具除菌

    施術器具は患者様ごとに交換し、滅菌・消毒をしております。
    診療台や周辺部の消毒液による清拭を定期的に行っています。

  • 定期換気

    当院では定期的な換気を行っています。

スタッフ・接客の取り組み

医療現場における接遇の基本を大切にスタッフ一丸となって次のことを心掛けます。

  • ニーズを予測し積極的にお声掛けをします。
  • お気持ちに配慮し真心を込めてサポートします。
  • 小さなことにも目や耳を傾け親身になって対応します。
  • プライバシーに配慮し不安軽減につとめます。

情報開示

医療法人社団 桂友会 定款
第51条 1項に基づく電子公告
こちらからご確認下さい。

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